2008/2/11作成
暫定版
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道路
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甲子道路(1)
├沿革
├登山道の国道標識
└旧道
甲子道路(2)
├トンネル内分岐
├放棄区間
└石楠花トンネル
国道289号線は平市と新潟市を結ぶ区間が指定されていますが、西郷村から下郷町に抜ける甲子峠と、三条市と只見町の間の八十里越の2箇所が未開通です。後者の整備事業はなかなか進んでいませんが、前者は2008年度の開通を目指して建設工事が進められています。
この前者の区間には面白い物件が2つあります。1つは登山道の国道標識、もう1つはトンネル内分岐です。
このページの表題は「甲子道路(かしどうろ)」としましたが、甲子道路とは新道の呼称であり、今ここで触れる登山道区間や旧道を呼ぶには不適切なものです。しかし次ページで採り上げる新道区間の方がメインなので、全体的な表題ということでお許し下さい。
これは非常に有名な物件で、今更ここで取り上げるのもおこがましいくらいです。白川側から国道(旧道)を進むと、車道の終点に大黒屋という温泉旅館が所在します。この駐車場より先は車止めもあり車で進入することは出来ませんが、この先が甲子峠までの登山道となっています。
そして、この車が走れない登山道に国道標識が2箇所存在します。
車止めから先はまず砂防ダムに向かって下り坂ですが、これを降り切った位置にまず1箇所。1本のポールの両面に標識が取り付けられていますが、その上下位置が互いにずれています。ポールも傾いていて、どうにも投げやりな感じがします。ただ、車止めによって遮られてはいるもののこの標識の位置までは道幅は充分であり、こちらの標識はそれほど変な感じはしません。
そして砂防ダムの脇の階段を登り、本格的な登山道の風情となると程なく2つ目の標識が現れます。こちら全く異様です。更に自然景観に配慮してポールも木製、しかもこれが一部の道路標識で使われる背向曲線を描いた形状です。こちらも御丁寧に両側に標識が取り付けられています。
尚、国道はこのまま峠まで続き、峠から先は「酷道」ではありますが車道が続いています。その車道は(下郷町から見て)峠でぷっつり切れているのかというとそうではなく、甲子林道となって西郷村の麓まで続いています。従って現在でも車で甲子峠を越えることは出来る、筈なのですが、この甲子林道というものがとんでもない悪路で、少なくとも知人の購入数ヶ月のピカピカの新車で突撃する場所ではないと退散しました。
この登山道国道も、甲子道路が開通すればこちらを国道指定のまま残しておく意味はなくなるので、あと僅かの命です。
甲子道路の一部供用により現在は国道から外されていますが、つい先日まで国道、つまり酷道であった旧道を少し御紹介します。こんな狭い道をマイクロバスとは言え大黒屋の送迎バスが行き来していたわけです。
全体的に「ただ狭いばかりの道」ですが、ユニークな転落警告標識と、頭上を跨ぎ越す導水路がアクセントです。導水路は通常なら当然のことながら道路下を通すように設計するものですが、上を通した方が簡単と判断されるほど急な崖であるということでしょう。
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