2002/5/8設置 トップ>アルゼンチン紀行>現在地
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Premetroの地下鉄からの乗継券 |
E線の郊外側終点Plaza de Los Virreyesは路面電車プレメトロPremetroの始発駅Int. Saguierです。路線図は例によって公式ページをご参照下さい。運賃は、プレメトロのみ乗車で45センターボ、地下鉄との通し運賃70センターボ(つまり地下鉄単独と同額)です。E線を降りると、改札で係員がプレメトロ乗車証(右参照)を渡してくれるので、それを持ってプレメトロに乗り込みます。幅2.5cm、長さ6cm。電車が発車すると車掌が改札に回ってくるので、それを提示するという按配。この乗車証には「PREMETRO CONEXION SIN CARGO」と書いてあります。「プレメトロ乗継、料金不要」という意味でいいんでしょう(汗。地下鉄からの乗り継ぎでない場合は、車内の券売機で切符を購入します。書いてある内容は違うでしょうが、これと同じような物体が発行されたと思います。
尚、プレメトロ終点から戻るとき、我々は地下鉄の切符を持っていたので、それで乗車したいと頼んだところ、そのまま乗せられ、終点で地下鉄の一般改札へと誘導されました。電車が空いていたので可能だったのかも知れませんが、これが正規の取り扱いかどうかは分かりません。普通にプレメトロ内で切符を購入した場合は専用の乗継改札(有人)を通過することになります。
Premetro@Centro Civico ■拡大 | Premetro@General Savio ■拡大 |
車両は比較的新しそうなものが使われています。シーメンス製。「LRV」という言葉を使うときの典型的な車両というのが私の印象。とは言っても真新しいとも言い難い車両で、車内は2段のステップがあります。インフラ自体も古くはなさそうな雰囲気でしたので、全てが割合最近完成したものなのでしょう。運転台と客室の間には壁があって、通路部分から覗き込まないと前が見えません。これがちょっと不満。
上下線の分離箇所 ■拡大 |
この路線は終端が2つに分岐していますが、写真左側がその一方の終点Centro Civico、右側がもう一方のGeneral Savioです。前者への路線は分岐点から単線です。ダイヤは分かりませんが、多分双方への電車が交互に運行されるのでしょう。また、この2駅はそう離れてはいないので、乗り潰し目的(我々が正にそうですが)なら一方で到着し、他方へ歩いて戻るというのが効率的です。道もまっすぐ行けばいいので簡単です。この附近は日本にもよくありそうな高層団地です。また、隣接して広大な公園もあり、サッカーに興ずる人が多いのを見て、そんなのもこの国の文化だったなぁと思い起こした次第です(私はサッカーには全く興味なし)。
始発駅Int. Saguierは高速道路の高架下に位置します。この高速道路はエセイサEzeiza国際空港と都心を結ぶ経路ですので、注意すればプレメトロの軌道をリムジンバスから見ることが出来ます。そこから郊外鉄道Metropolitano Buenos Aires−Marinos del Belgrano / González Catán(Gonzalez Catan)線との乗換駅であるPte. Illiaまではほぼ路面区間ですが、見たところスラム街という趣で、あまり途中下車しない方がいいように思います。この間のどこかに車庫がありましたが、具体的な位置は失念。
また、Fernandez de la Cruz駅とPte. Illia駅の間は、道路が一方通行のため軌道も上下線が分かれます。左の写真はF. de la Cruz側の分岐箇所を車内から写したもの。車内の映り込みがが激しいですがご容赦下さい。
Pte.Illiaから終点までは、道路脇を走ったり、センターリザベーションだったりと、いずれにしろ路面区間は皆無です。ロータリー交差点の脇を律儀に半周して通過するのは何とも言えません。
Federico Lacroze駅配線略図 |
地下鉄B線終点Federico Lacroze駅を始発とするMetrovías(Metrovias)唯一の郊外鉄道です。実際に乗車はしていませんが、Federico Lacroze駅での写真を数点紹介。B線の項で掲出した配線略図を右に再掲します。
Federico Lacorze駅正面 ■拡大 |
左の写真は、Federico Lacorze駅を正面側から(上図で右側から左方向を)写したものです。この建物から奥に向かって線路が延びています。
また、下は広大な構内に放置されていた車両です。左は客車と思われます。丸ノ内線の車両の近くにありました。また、この画面右側では廃車体を住居として居住している人がいました。右は駅裏側、上図で左側の本線より北側から右方向を撮影したもの。見難いですが、左隅に貨車(長物車?)の残骸が放置されています。また、架線柱らしきものも放置されています。以前は架空線集電方式だったのでしょうか。
廃客車 ■拡大 | 廃貨車 ■拡大 |
路面電車路線配線略図 矢印は一方通行道路 |
A線は終点Primera Junta駅から先で地上、道路真ん中に顔を出し、右図のような1辺500m程度?のループ線を形成しています。経路上の道路はRivadavia通り以外は全て一方通行で、このため軌道も単線一方通行です。現地での記憶を元に帰宅してから地図と睨めっこしておりますが、どうしても線路の正確な屈曲位置が分からないので、この地図は不正確かもしれません。また、通り名も当然自信がないので、A線の延長上であり明白なRivadavia通りのみ記しております。
Primera Junta駅から更に延びる線路は、図中1の位置で地上に顔を出します。2の位置の交差点でデルタ線を構成し、これによってループ内での循環運転、A線からの進入、A線への進入のいずれも可能となっています。
3の位置での写真は、ご覧のように、路面電車が走るにしては狭い道路です。この附近は高級住宅街で、防犯のためか前を通るとセンサーが反応してポーチの明りが灯る家が多くありました。
4の位置で線路は曲がります。コレクティーボ疾走中。別にバス好きなので入れたわけではありません。単純に失敗です(汗。
車庫は、写真では全く見えませんが、A線の旧型車両が休んでいるのを確認できました。しかしここが常宿かなのかどうかは分かりません。地下線内でもPlaza MiserereやここPrimera Juntaに結構な規模の留置線があり、それで事足りるように見えなくもありませんし、何よりこの地上車庫を常宿にすると、毎日のように5両編成の長大列車が路上を走行することになるか、或いは路上を短い編成で走行するためにいちいち解結する手間が発生し、どちらにしろあまり現実的とは思えません。とはいえ地下鉄車両が路面を走行することがあることだけは紛れもない事実で、一度見てみたいものです。
そして車庫を眺めていたら、唐突に路面電車がやってきました。我々はこの線路が営業していないと思い込んで散策していましたので、これには驚きました。慌ててシャッターを切ったので写真6の通りブレブレ(汗。乗りもしませんでしたし結局具体的な正体は分からず終いでしたが、地下鉄線内に進入することだけはないと思います。車体側面にコレクティーボに必ず貼付してあるのと同形式の系統・電話番号表示らしきものがあったので、扱いとしてはコレクティーボの一員なのかも知れません。
▲1より撮影 ■拡大 | ▲2より撮影 ■拡大 |
▲3より撮影 ■拡大 | ▲4より撮影 ■拡大 |
▲5より撮影 ■拡大 | ▲6より撮影 ■拡大 |