静岡県道288号大嵐佐久間線(4終)

2009/4/7作成
2009/3/22探索


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危険な進行

ところで、沢筋を勢い良く水が流れる音がしてきました。嫌な予感がします。

廃道区間

その沢を横断すべき地点に到着しました。ここを正面に進むのが本来の道だと思われますが、やっぱり橋がありません。当たり前のように崩落しています。というより前後の荒れ方を見ればむしろ橋が残っていた方が不気味に思ったことでしょう。

廃道区間

出来ることなら足をあまり濡らしたくないので「飛び石」が配されているところが無いかとか、かなり浅い部分が無いかとか探し回りましたがどうも無さそうで、諦めて足首まで両足1歩ずつ浸かって渡渉しました。幅跳びをすれば越えられた幅でしょうが、前後とも足場が悪過ぎます。

廃道区間

振り返って撮影。雨が降っているのでこの部分はこれからどんどん増水することでしょう。戻るべききっかけをひとつ失った気がしました。

廃道区間 廃道区間

再び落石に埋まりつつある道路が続きます。

廃道区間

開通当初の路肩のすぐ先に、また派手な崩落が…。

廃道区間

路面がかなり失われており、上から落ちて来た岩が路面の位置関係無しに堆積しています。その一番山側つまり道路にとっても山側の斜面の端の岩の天辺を伝って行くことが出来るかどうか、他に進路は無さそうです。

流石に首に提げていたカメラは仕舞いました。それでも濡れたくないので傘は持ちっ放しですが。

こういう時に下を見ると足が竦むのでしょうが、そもそも山側を向く姿勢を取らないと足場や手掛かりの都合から忽ちバランスを崩して滑落しそうです。勿論その姿勢から状態だけ捻って谷底を見るのもバランスを崩す原因になりかねません。高所恐怖症とは別の理由から下を見られないのでした。

廃道区間

結局これも通過してしまいました。またひとつ戻るべききっかけを失った…。

廃道区間

また淡々と適当に荒れた道が続きます。

廃道区間

真新しく見える境界標。ということは崩落は結構新しいのでしょうか。それともこれの設置のために無理してやって来た?

廃道区間

また新しそうなガードレールが現れました。ここまで来ると荒れる一方と思っていたので、非常に意外な光景です。

廃道区間

しかしそんな区間は極僅かで、その先はまたこの通り。

廃道区間

落石被覆率も徐々に高くなっている気がします。

廃道区間

そしてまた平地を失う崩落。ここは真ん中辺りを適当に選んで通り抜けました。

廃道区間

振り返って撮影。こちらから見た方が通り抜けが困難に見える気がしますが気のせい?

廃道区間

と思ったらまたしても崩落です。ここは昔ながらの縁石のお陰で止まっています。

まぁ、路面を破壊せずに石だけ更に下まで行ってくれた方が歩き易いわけですが…。

廃道区間

再び境界標と、電源開発の用地であることを示す看板。

廃道区間

また崩落。ここは緩斜面なので別に難しくはありません。

廃道区間

間髪を入れずに次の崩落。

廃道区間

そしてまた崩落しているようですが…。

廃道区間

うーん、凄い。 でも岩の安定性を一つ一つ確かめながら攀じ登って進めば良さそうです。

そして、この崩落現場を通過すべきルートの最高地点に差し掛かった時、

その先の路盤がごっそり失われ、断崖絶壁となっている道路跡が視界に入ったのでした。

廃道区間

体勢の安全を最優先した上で、最大限その先を覗き込んだ写真。

もっときちんと覗き込んでいればその現場写真を撮れたでしょうし、ひょっとしたら取れる進路が見付かったかも知れません。

しかし、天候を抜きにしてもかなり足場の悪い状況で、それ以上の蛮勇を奮うことは出来ませんでした。

この先はきっとヨッキ氏が踏破してくれることでしょう。

いつも何をやるにしても「引き返す勇気」の欠如を痛感するのですが、今回は自分でも驚くほどあっさりと撤退を決意しました。

今までの道のりには超えてはならない場所が2箇所あったにも拘らず。

廃道区間

撤退を決意した現場から正面、つまり道路と直角方向を向いて撮影した写真です。歩行中は折角用意した地形図との照合作業を全くしていませんでしたが、後でこの写真と地形図を照合することで、撤退地点を割り出しました。通行止め地点から2kmも進めていないことにがっかり。

現在地を確認せずとも、このような悪路を写真を撮りながら歩いた結果経過した時間がたったの40分であることからも、大して進めていないことは分かりましたが。

戻ると決めたら崩落箇所以外は出来るだけ早足で。やはり先ほどの渡渉箇所の増水が怖いので。

廃道区間

と決意したにも拘らず、途中の水溜りにガマガエルが2匹、更に少し間を置いて1匹。ガマガエルなんて久しく見たことが無かったので一瞬ぎょっとしましたが、急ぐと決めたにも拘らず暫く観察してしまいました。

カエル嫌いのつもりはありませんが、アマガエルなら兎も角このサイズのは触る気がしません(勿論触る必然性はありませんが)。やはりどちらかと言えば嫌いな部類なんでしょうか。

カメラを準備している間に水溜りの1匹は消えてしまいました。

越えてはいけない箇所No.2に戻って来ました。わざわざ改めて写真は撮ってません。

今度は更に安全を期して、傘も畳んで両手をフリーにして通過しました。

そして越えてはいけない箇所No.1。こちらこそ先ほどとの変化を見るために撮影すべきだったのでしょうが、見た目にはそれほど変わっているようにも思えなかったせいもあり、やはり撮影しませんでした。

しかし、往路と同じように水に足を入れると、先ほどは感じることのなかった流れ方向への力を明らかに感じました。 もう少し戻って来るのが遅ければ、最早この力に抗いながら自立していることも出来なくなっていたかも知れません。 自然の怖さを少し知ることが出来ました。反省。

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